学マス ゲーム体験への感想

「学園アイドルマスター」、通称「学マス」が配信されたのは5/16

Twitter(X)で話題となっており、自分も結構ハマってプレイしました
アイドル育成ゲームとしての作り込みが非常によくできており、加えてストーリーも素晴らしく震えました
『アカン、こんなん好きになってまう!』って

リリースから早1ヶ月、自分のプレイの方も全員親愛度10を達成し一段落したので感想をまとめておきたいと思います

感動したポイントをまとめて書くといつものように長〜〜い記事になってしまうので「学マス」のゲーム部分とキャラ個別のシナリオ部分とで記事をわけて書きます

コンパクトに書けたらいいなぁ(いっつもそう思ってる)(出力される長々怪文書)

以降ネタバレ注意です
コミュのネタバレはほぼありませんがライブ映像についてはペタペタ貼ってるので悪しからず




始める前の印象

まず「学マス」配信前の印象を書いておきます
といっても「アイマスの新IPが出るらしいよ〜」「またソシャゲっぽいよ〜」って噂を聞く程度
公式HPが公開されてから話のタネに眺めていたのですが正直見た目で刺さる子は居ないなぁ…って感想でした
その後ゲームや楽曲のPVも公開されていたようなのですが全く触れずに来ました

そもそも自分は「アイマス」シリーズに関してにわかもにわかです
数々の作品に一切触れて来ず、知ってるのはSNSで流れてくる子のミームぐらい
ニコ動の【アイマス×栄冠ナイン】を見てこんなキャラいるんだ〜って知るぐらいのにわかです

さらにはアイドルものを2次3次問わずほとんど触れずに育ってきました
世間でもヲタク間でも様々なアイドルが騒がれ「推し活」なんて言葉も生まれましたが、自分は元々特定の誰かを推すのが苦手な人間です

なので少し興味はありつつも特に触れずに終わるだろうなぁと思っていました

加えてリリースが近づいたタイミングでどうやらゲーム内容がウ◯娘っぽいと聞いた日にはね
「手を出しちゃイカン……くわばらくわばら」と前世の記憶から拒否反応が出る始末

リリース後の評判を聞いて手のひら返して遊び始めるんですがね
「刺さる子はいない」なんて言ってる過去の自分をビンタしたいぐらいに愛着湧いてるんですがね

どんな評判を聞いて始めたかというと「全然ウ◯娘じゃないぞ」「実質スレスパ」「毒チワワがいる」などなど
ゲーム性とキャラに興味を引かれまんまと沼に足をつっこみました



始めてからの感想

チュートリアル前から流れる美麗な3Dムービー
いやー凄いよねここ

凄すぎんだろ!!?!?!

画像は公式のPVから

これが3月に公開されてたのか〜
コレ見てたらゲームへの期待感が全然違っていたと思います
自分は初見だったので全身が震えました
マジでカメラワークもモデルも、そしてPVとしての作りも全てがトンデモなかった

3Dの話題作が出るたび驚いてる気がしますが、ここまでリアルライブの空気感を出してるのは今まで見たことありませんでした
キャラクターが動いてるというよりも“生きている”、この舞台と世界が“存在している”、そんな言葉でしか形容できません
細かくはまた後で語りますが、この時点でもうこのゲームに心を鷲掴みにされました


そして流れるように担当アイドルを選ぶことに
「信号機」という伝統ワードも知らずに先程の評判から手毬を選びました
手毬のシナリオの話はまた別記事で

レッスンのチュートリアルに入っていくのですがこれまた良かった

画像は最近撮ったものですが初見時は「情報が・・情報が多い・・!」状態でした
けれど初回は言われた通りにカードを切るだけなので簡単
詳細は次回以降の育成……ではなくタイプ毎にチュートリアルが用意されていて勉強したい時にしてねスタイル

これ非常にいいですよね!
キャラに興味が湧いて先が読みたくなってる時にこのレッスンパートを細かく説明されても入ってこないと思います
実際には「この数字はこういう意味」って説明はあった気がしますが当分は知らなくてもなんとかなるし、理解を強制してこない

最近のゲームを触るときにはどういったチュートリアルなのかも気にして見ているのですが、学マスもしっかり考え込まれていました
導線については後ほどまた書きます

言われるがままに進めていくと目標のライブ出場権を勝ち取る試験の時間
わからないなりに頑張って3位入賞した記憶があります

その後合格のご褒美ライブがあるのですが

広場だから最低限はありつつも聞こえの良くない音響、録音を流してるだけみたいなハモり、そして先ほどよりはマシになったがまだまだ下手くそな歌と踊り
いやぁすごいよこのゲームって本当に感心しました
完成形のライブシーンに力入れるのは当然として、未熟であることを表現するためにここまでのリソースを割いてるなんて
ユーザーの体験のために2倍も3倍も手間をかけていることが否が応でも伝わってきます

また撮影してメモリーとして残すシステムにも感心しきり
前述の通り私はアイドルゲーに疎いのでライブ中に自由にカメラを動かして写真を撮るなんて発想がありませんでした
振りもわからないしズームは使いこなせないし本人の踊りも下手だし……散々な撮影でした

そういったゲーム体験も含めて失敗した苦い思い出となり、次のプロデュースこそは!と次を始めたくなる
アイドルだけでなくプロデューサーであるプレイヤー自身もまだ未熟であると伝えるようなシステムでほんとに感心しました


この辺りでチュートリアルが終わり、追加DLのアニメOPが流れるんですがこれまたいい出来
最初の3DのPVもすごい作り込みだったのにアニメ絵のPVも用意する、同じものを使いまわしても良かったはずのところをわざわざ用意している

3DPVはゲーム内でも使われているモデルや動きを見せていてゲームの紹介として必要だったものだと思います
けれどこのアニメPVに関してはほんとに作りたくて作った感
ファンサービスとしての「こういうの好きでしょ」を通り越して「アニメPVも要るでしょ当然!こういうのが好きなんだ!」という、コンテンツを好きな人が好きで作ってる感さえ感じます

DLが終わり快適なリセマラへと移っていくのですが割愛
初期SSRを選択、入手できるの太っ腹ですよね
好みのキャラが手持ちにいるかどうかでソシャゲのモチベは雲泥ですからね


一旦ここまでの感想としては「おぉしっかり作ってあっておもろいぞ」「アイドル育成ゲームとしてのこだわりめっちゃ感じるぞ!」になりました

ゲームやっててこだわりや愛を感じる瞬間が、作ってるおっさんたちと深いところで繋がれる瞬間が一番気持ちいいんだから

その感動はそれ以降にも度々ありましたので次の項でざっくり書いていきます


続ける中で気づいたポイント

ライブについて


プロデュースは出会いの第一話と現状確認の第二話から始まり、レッスン室で歌とダンスを披露してくれるのですが

ここでも私は震えました
「下手くそ差分を用意するとかマジ?」
声は出ているが喉に力が入って伸びがない、息切れしているのがよく表れている
この絶妙なウマヘタ(上手いのに下手)感すごい

他のアイドルたちにもそれぞれの歌唱差分が用意されてて本当にたまげました
「プロデュース前のアイドルたちはこんなに下手ですよ」「ここからあなたの手でトップアイドルにしてください」そうゲームから挑戦を受けたような気分
育成ゲームとしてこれほど燃えるものはありませんね!すごい!!
そしてそのためにわざわざ別収録別演技してもらうという凝りよう、並々ならぬ熱意を感じました

プロデュース完了時のライブを見返せるのですがやっぱり各パターンによって歌唱もダンスも違っています

ここまでやるかね……すげぇよ……


加えて完成形としてのライブMVも素晴らしい出来でした
まず光と影が凄いですよね

専門的なことは何もわからないのですが、ライトの暑さまで伝わるかのような光
会場の奥行きまで感じさせる影
この立体感が飛び抜けているなと感じました

加えて「ライブ」としての作り込み

花道を歩きながらコール&レスポンスをしたり

カメラを意識して駆け寄ったりポーズを取ったり

汎用のモーションでは出せないキャラクターごとの特徴をふんだんに表現しています

先行公開されていたMVで楽曲を聴いていた人でもこのライブシーンを観れば新たな感動を覚えるはず
先程触れたコール&レスポンスがまさにそう
間奏中にアイドルの声掛けが入るだけでなく、野太いオタクたちの歓声も聞こえてきます
これもあってのライブですし、むしろ無いと寂しささえ覚えます

カメラの位置がアイドルの背後からだったり、観客の目線だったり、あえてアイドルを映していないシーンも多くあります

なぜファンは会場に足を運ぶのか
豆粒のようにしか見えない、音の聴こえ方も一様ではない、周りにはたくさんのオタクまでいる

それは現地でしか味わえない体験があるからだと思います
アーティストとそれを応援する多くの同志と、時間と空間とを共有するその体験

こういった空気感まで再現している技術としての凄さとともにライブへの愛情を感じます
綺麗な音源の良さとは違った「ライブ」の良さがとても詰まったいい映像を観せてもらえて幸せです


課題について

学マスにはチュートリアルとは別にお題をこなして報酬をもらえる「課題」というシステムがあります
他のゲームにもありますが学マスはとても目立つど真ん中に配置してるのが珍しいです

さらに1つ1つこなしていくスタイルなのも新鮮でした
こういうミッションって9個こなして1シート埋めたら次、ってのが多くないですか?
じゃなくて1個ずつ違う種類の課題が計120個も並べられているので、毎回報酬があってそれらをこなしていく気持ちよさがありました

内容もプロデュース、チュートリアル、コミュ、育成要素などこなすうちにゲーム全体への理解が深まっていく作りになっていました
特にキャラ育成、全員とりあえず1回ずつは育ててみてねという想いが伝わってきました
プロデューサーレベル的にもそれが効率いいですし
ただし コンテスト5勝 てめーはダメだ

その体験が良かった分、課題を一通りこなしてしまってからは少し物足りなくなっています
全員のTrue→全員の親愛度10→コンテスト育成、みたいに目標をアップデートしてはきましたが行き詰まりを感じているのも事実

何かのタイミングで同じような課題が追加されてほしいです
サボりたいときにはAPの消費先にドロップ増加アイテムもあるので無駄にしてる感が少なく済んでありがたい



プロデュースについて

ライブについては先ほど語ったのでゲーム性やコミュについて

デッキ構築型ローグライクカードゲームの沼が深い!!
いやー延々と触ってられるおもろいです
また先ほどの課題とも関連するのですが、ゲームを続けてプロデューサーとしての経験値を集めレベルが上がると新しい強力なカードが使えるようになります
カードゲームとしてより面白くなるとともに、様々な経験を経てプロデューサーとして成長していくような感覚も味わえます

またキャラクター性の掘り下げとしても面白いです
終盤にドカンと稼ぐ「やる気型」が千奈、広、佑芽の落ちこぼれ3人組なのがちょーいいですよね
「集中型」の咲季は普段のレッスンは余裕でクリアできるけど本番で大活躍はできない、けれどプロデューサーが成長し「絶好調」を使えるようになってからは化ける、この塩梅
くぅ〜たまりません
一方で「ロジック・好印象型」の手毬……?
それって私がクールすぎるってこと?

そしてキャラとの会話イベント、通称「コミュ」が非常に面白い
ちなみに自分は本当にアイマスについて無知だったのでコミュという単語も今回初めて知りました

様々な条件を満たし親愛度を上げることで解放されるイベント
これまた課題と同じく小目標がたくさんあって周回するモチベーションになりました

一方で多くのキャラクターは親愛度7以降を読むために複数周回を要求されるので足止めされている感覚はありました
その分愛着も湧くし時間の経過を感じる助けにもなっているのですが
配信者なんかは一気に読めないの大変そうですね
とにかくユーザーのゲーム体験重視で作っているように思います

細かい内容は次の記事に書きますが共通してる要素としてコミュの最後にプロデューサー目線でのアイドルの現状整理が挟まること

これは“睡眠”を取ることで超成長したことね

ライブでの歌や踊りに限らない様々なパラメーターの伸びや変化が見えるのはもちろん、担当アイドルには見せない学Pの独り言が垣間見えるのが最高に面白いです
普段はお堅いプロデューサーが20前後の若者として熱くなったり、頭を抱えたり、感情が溢れたり……
このパートがアイドルをプロデュースするゲームとして非常に新鮮で大好きです

また親愛度を解放することによって試験での獲得できるポイントにバフが掛かります
これに関しては正直それ前提というかむしろデバフに感じているところではありますが、勝てない→勝てる!の体験のために必要だったのでしょうね
上手い人でも初回は負けるようにしたかったのかな


その他

サポートカードのコミュが大量にあり、キャラ同士の絡みがたくさんあるのですがいかんせん見づらい!
というのもプロデュース中に見ないと解放されないだけでなく、サポカLv1では読めないからですね
20や40まで上げると読めるようですがゲーム開始序盤の何もかも足りない時期に、話を読むためだけに育成素材を使えるかと言うと……

まぁ自分は上げて読んでますけど
さらにはそもそもコミュ発生がランダムなので読めるとは限らないし、未所持サポカは自分のページでは読み返せない

せっかくお話が面白いのでそこの利便性は上がっていってほしいですね
現状ですらキャラの解像度が人によって大きく異なるので「これを見ろ!」って気軽に言える環境ではあってほしいです
他のアイマスゲーがどうなのかは存じ上げませんが


あとはゲームの拡張性でしょうか
正直現時点での体験だけでもフルプライスゲーとして満足いく作品を遊べたな、ぐらいの感覚ではあるのですが
せっかくなら今後も継続して楽しんでいきたいところ

個人的にはPvPはあまり楽しめないのでPvEかつプロデュースとは別の、ローグライク要素を活かした高難易度カードバトルモードとかあれば嬉しいな
アークナイツのローグライクみたいな延々と周回して遊べる感じのやつ

コンテンツがプロデュース!対人!以上!だと離れちゃうだろうなぁ……
ただシナリオがいいので更新のたびに読みに戻って来るスタイルもそれはそれでアリかなと思ってます
あんま入れ込む必要が出てくるのもしんどいしね


まとめ

と、言うわけで
どハマリした「学マス」のゲーム部分を中心に感想を書きました
ゲームとして面白いだけでなくよりよいゲーム体験をしてもらおうという作り手の意思がぎゅぎゅっと込められた良い作品でした

アイドル、ライブ、プロデュース、夢……様々なものへの愛情が、そういったコンテンツには疎い自分ですら感じられるほどに詰め込まれていました
往年のアイドルマスターのP、ないしはアイドルものを追いかけてきた人たちがどう感じたのかも気になるところです
彼らの熱情の一端でも体験できていたとしたら嬉しい限りです

『推し』という観念の薄い自分にとって『推せる』作品でした


ちなみに現状の一番の推しは篠澤広と広Pです
尊敬しているのは花海咲季です
対戦よろしくお願いします